こんにちは。
坐禅には、通常「坐蒲(ざふ)」という円形の坐具を使用します。坐蒲は坐禅の姿勢を落ち着ける為の重要な用具なのですが、一般家庭でお持ちの方はまずいません。
そこで、どなたでも坐禅を始めやすいように、ご家庭にある座布団などのクッションでも坐禅をお試しいただける方法をご説明します。
座布団を使った坐禅のしかた
1.座布団を用意し、二つ折りにする
2.座布団の折り目部分に坐る
背骨がS字カーブになるように骨盤の位置を決めます
3.足の組み方
半迦趺坐(はんかふざ)
右の足を左ふとももに乗せます
結跏趺坐(けっかふざ)
右足を左のふとももに乗せ、さらに左足を右のふとももに乗せます。
これはできる人だけで結構です。私も足が痛くなるのでできません。無理は禁物です。
※上記の足の組み方が難しい場合は、あぐらでも構わないと思います。
4.手の組み方|法界定印
組んだ足の上、落ち着くところで手を組みます。
右の手のひらの上に左の手のひらを置き、親指と親指を軽く付けます。
これを法界定印(ほっかいじょういん)と呼びます。
5.左右に体を揺らす|左右揺振
軽く体を左右に揺らし、徐々に揺れを小さくします。自然に姿勢が落ち着く位置を探ります。これを左右揺振(さゆうようしん)といいます。
7.目の開き方|半眼
坐禅中は目を半分だけ開くようにします。開けると閉じるの中間です。これを「半眼(はんがん)」といいます。
そして1~2メートルほど下に視線を落とします。
8.呼吸のしかた
いよいよ坐禅を始める前にまずはひとつ深呼吸をし、深く息を吐きだします。吐ききったところで、あとは自然な呼吸をしていきます。下腹に意識を集中しながらゆっくり呼吸をします。
9.坐禅開始
坐禅中はだたただ何も考えず静かに静止します。しかし何も考えないという事はできないもので、頭の中に様々に考えが浮かんできます。ですがそれらを深く考えず、流れる雲のようにさらりと流していきます。まずは5~10分、静かに坐ってみてください。
10.坐禅のおわり
組んだ手と足を解いて、ご自分のペースでゆっくりと立ち上がってください。
しめくくり
ご家庭の座布団などでできる坐禅のしかたをご紹介しました。私も坐禅を始めた最初の2年くらいはずっと座布団でした。
坐禅を体験すると、頭がすっきりしたとか、気持ちが楽になったとか、人それぞれ何かしらの発見があると思います。ぜひお試しください。
また、座布団でも坐禅はできますが、長く習慣として続けられる方は是非、坐蒲(ざふ)を使われる事をお薦めします。姿勢がとても安定します。さすがは古くから用いられてきた専門の道具です。
※坐禅の作法は宗派などにより異なります。
坐禅のしかた、詳しくお知りになりたい方は、禅宗のHPなどご覧ください。
さらには、お寺の坐禅会に参加するのは最良の方法だと思います。
以上、ご参考になりましたら幸いです。