こんにちは。
なんとも異色の映画に出合いました。
日系アメリカ人の禅僧の生涯と現在を記録したドキュメンタリー映画。
「禅と骨 Zen and Bones」(2016) ヘンリ・ミトワ、ウエンツ瑛士、余貴美子
解説
京都嵐山・天龍寺。世界遺産にも登録されているこの名刹に、一風変わった禅僧がいた。名はヘンリ・ミトワ。1918年、横浜でアメリカ人の父と新橋の芸者だった母の間に生まれた日系アメリカ人である。1940年、単身渡米。戦時中は敵性外国人として、日系人強制収容所で過ごした。戦後、ロサンゼルスで幸せな家庭を築き、1961年、帰国。時代の波に奔走されながらも、、日本文化をこよなく愛し、茶道・陶芸・文筆にも優れた才能を発揮したヘンリは、古都の多彩な文化人や財界人に囲まれ、悠々自適の晩年を楽しむ…はずだった。「“赤い靴”をモチーフにした映画を作りたい!」、80歳を目前に突如、追い求めた夢によって、家族や周辺の人々を巻き込み、彼が築き上げてきた“青い目の文化人”という地位から大きく逸脱していく…。(アマゾンプライムより引用)
感想
私は「禅」に興味関心があり注目した映画でしたが、映画の内容はあまり「禅」と関係ありません。主役の禅僧であるヘンリさんは、唯一無二のぶっ飛んだ方です。禅僧でありながら、好奇心旺盛、活力があり、自由人であり、わがままな面もあり、人間味にあふれた人です。とても尊敬できる方です。ただ、自分の家族がヘンリさんだったら、かなり大変です(^-^; こんな生き方があるものなのだと、学びになりました。
ヘンリさんと家族の関係や、それぞれ抱えた感情など、複雑なものです。ヘンリさんにとって波乱万丈な生き方が、家族にとっても波乱の生き方となっています。
若い頃はアメリカで家具づくりを生業としていた頃があり、その頃の作品がなんとニューヨーク近代美術館(MOMA)の収蔵品となっているそうで、こちらも驚くべき才能です。
ヘンリさんは、映画の作り方や法的な事などほとんど無知であったにもかかわらず、強い熱意によって協力者を得て、映画づくりを少しづつ進めました。その後、ヘンリさんは童謡「赤い靴」をもとにした映画の完成も、この映画「禅と骨」の完成もを待たずして亡くなられました。
いつも思いますが、戦争時代を経験している人は、明らかに厚みが違うようです。
自分の生き方を考えさせられる映画でした。
ご興味ありましたらご覧ください。
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