こんにちは。
不安なんて本当はないそうです。
これは、どういう訳でしょうか。
禅の開祖といわれる達磨の逸話にあります。
私がかつて坐禅会で聞いた話なので、うろ覚えなのですが、おおよそ次のような内容です。
ある日、達磨大師の元へ、大きな不安な気持ちを抱えた相談人が現れました。
相談人は達磨大師にどうか不安な心を取り払って欲しいと願ったところ、
達磨大師は次のように言いました。
「その不安な心をここに出してみろ!そうすればその不安とやらを取り除いてやる。」
そう言われても、相談人はどうする事もできません。
達磨大師は言います。
「不安な心という形の無いものに、どうして悩みがあるものか」と
結局、悩みというものは自分が作ったもの、形の無いものでしかない。
そういう悟りの境地に至った、達磨大師のエピソードです。
なんとも興味深い禅問答だと思います。
私は坐禅を習慣としていますが、とても煩悩だらけの人間でして、先日お寺に行った際、将来の不安や期待を口にすると、和尚から「まだまだ坐禅が足りない」と言われてしまいました。
坐禅によって「今」に集中することで、考えても仕方のない将来の悩みなどを払拭する。今に集中する連続が充実した未来につながる。そういう事なのでしょうか。
未熟な私は、今日も坐禅を続けます。
以上、お読みいただきありがとうございました。楽しんでいただけましたら幸いです。