こんにちは。
今回も普段何気なく使っている言葉が実は仏教用語という事例のご紹介です。
食堂【じきどう】
寺院建築の一つ。古代では大衆(僧で身分の低い人)が食事をする建物で,主要な建物の一つであった。禅宗では斎堂(さいどう),僧堂として残っているが,他宗では庫裡(くり)に移行した。法隆寺に奈良時代の遺構があり,東大寺,興福寺に遺跡がある。
❝しょくどう❞ ではなく ❝じきどう❞ と読むそうです。
普段 食堂(しょくどう)という場所のイメージは、わきあいあいと大勢で食事を楽しんだり、飲み物を飲んで休憩するイメージがあります。
ところが、もとは修行の場である 食堂(じきどう)だという事が意外です。
禅寺で粥をいただく際、お粥をいただくまでに、和尚さんのお経があったり、全員でとなえる文言「五観の偈」があったり、食器の位置や食べ方にも細かい作法があります。食事を目の前にして焦らされる感覚は普段なかなかありません。さらには極力喋ってもいけないのです。お粥やお漬物が美味しくても、表現できません。お寺での食事はあくまで己の成道の為めの食事なのです。これが修行なのだなと思いながら、文字通り、食を受けます。
こういう体験をすると、普段いかに適当に食事をしていたかに気づかされ、反省します。ですから、お寺での食事体験は、一度はおすすめです。
今回も意外と身近な仏教用語をご紹介させていただきました。
お読みいただきありがとうございました。